読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

LOAD TO LAST MILE

辺境での仕事づくりを目指すラストマイルワークス株式会社の代表小林のブログ。カンボジア歴4.5年。

ネパールの山奥でネットが使えるというので行ってきた。#2

カトマンズに着いた翌朝6:00。 起きてメールをチェックしようとしたら、早速停電でネット使えない。 聞くところによると現在カトマンズでは1日13時間もの間停電しているという。 ネットの使い勝手が想定外に悪く、未だにSIMを手に入れられていないという危機的状態で、ネパール不安だらけです。

そうそう、ネパールに来た経緯はこんなかんじです。 ネパールの山奥でネットが使えるというので行ってきた。#1

その日の午後にはもうネパール訪問の目的であるマハビルさんにお会いしました。 マハビルさんについて改めて簡単に紹介します。

2007年度マグサイサイ賞受賞者Mahabir Pun氏

windows95が発売された1995年、インターネットが個人にも広まりました。ネパール在住の社会起業家・マハビールプン氏は当時、メールのチェックに片道10時間もかけてネパール第二の都市ポカラまで通っていました。そこで、マハビル氏が自力で村にネットを引くことを決意しました。試行錯誤の末、2002年についに自身の生まれ故郷ナンギ村にネットを引くことに成功。

今ではネパールの200の村で6万人以上の村人がインターネットを利用することができ、トレッキング観光客へのサービスとしてネットが利用できるようにまで規模を拡大。さらに、彼の功績が社会で高く評価され2007年にはアジアのノーベル賞と呼ばれるマグサイサイ賞を受賞。ということで、ネパールでマハビルさんの名を知らない者はいなかったです。 参考: Mahabir Pun(https://en.wikipedia.org/wiki/Mahabir_Pun) Nepal Wireless Networking Project(http://www.nepalwireless.net/)

慶大と進めたエベレストの近くで氷河湖モニタリングプロジェクトの様子。 f:id:yu5884:20160814173924j:plain

そんなマハビルさんから僕の事業についてはこんな感想をいただきました。

インパクトソーシングはこの数年ずっとやりたいと思っていた。パソコン教室をつくり、スキルを身につけたけど、それを生かす場がいまのネパールにはない。今のネパールの一番の問題は国内に仕事がなく、人材がどんどん海外に流れていってしまこと。だから君のアイデアはすごく良いと思うよ。

マハビルさんの事業はどれもこれもスケールがでかくて面白い。そもそもGoogle Earthを使ってミーティングをしたのは今回が初めて。ちなみに、明日から基地間の移動に1日7時間以上もトレッキングしなければ行けないことも今初めて知った。

打ち合わせ中のマハビルさん。google earthが200の村々のネットワークが描写されててすごいことになってました。汗 f:id:yu5884:20160814173918j:plain

注目のワイヤレスネットワークプロジェクト

マハビルさんが現在関わっている多数のプロジェクトの中で特に面白いなーと個人的に思ったのをいくつか挙げてみます。

  • テレメディカルプロジェクト
    こちらも医療系のプロジェクトです。山間部に住む人々は2日かけて山を超えなくてはいけなかったりするので気軽に病院にいけません。そこで、首都カトマンズにいる医者と山間部にいる患者をビデオ通話で結んで診察するというテレメディカルプロジェクトが発足しました。こういったプロジェクトは世界には既にたくさんあると思うけど、マハビルさんのプロジェクトのすごいところはワイヤレスネットワークの構築からスタートして、山間部の患者にサービスを提供するっていうゼロスタートな点。村のラボにはこんなかんじでテレビ電話用の機器が置いてあります。
    f:id:yu5884:20160814173923j:plain
  • メディカルドローンプロジェク 山間部では医薬品の入手が非常に困難で、山を2山も超えなくてはいけなかったりする。ところがムハビルさんが構築したネットワークシステムを利用すれば山間部でもベースの局に即座にSOSを送ることができ、必要な医薬品をドローンを利用して届けられるようになる。今時なプロジェクトでかなり面白そう。確かに直線距離だったら大した距離ではないかも。 f:id:yu5884:20160814173926j:plain
  • ソーシャルレストラン ネパールのワイヤレスネットワークプロジェクトのマネタイズの一環として2012年に始めたレストラン事業。僕も滞在中かなりお世話になっていたレストランなんだけども、僕と同じようにマハビルさんと打ち合わせをするためにやってきた人たちでにぎわっていた。ソーシャルイノベーションをおこしたい人たちのコミュニティのようにもなっていて面白かった。もちろん、料理もうまい。 f:id:yu5884:20160814173928p:plain 蒸し餃子みたいなモモという料理。マスタードをつけていただく。 f:id:yu5884:20160814173920j:plain
  • Eラーニング 業界では定番のEラーニングですが、山奥でやっていうという点がユニークかなと思い挙げさせていただきました。 でも、ネパール人向けの教材はまだまだ少ないですね。。。

f:id:yu5884:20160814173916j:plain

  • イノベーションセンター 現在のネパールの才能のある若者が埋もれてしまう状況を変えるべく、イノベーションセンターを設立したいとのこと。また寄付に依存する運営方針ではなく、独立して運営するため資金を「水力発電」によってまかないたいと熱心に語っておられました。水力発電で10MW発電できれば、US$6,00,000くらいになるからね、はははって。資金がないから発電して電気を売るっていう発想は、大自然あふれるネパールならではな発想で面白いけど、本当にうまくいくのかな。でも、今まで数々のクレイジーなプロジェクトを(政府を無視して勝手に)やってきたムハビルさんなら本当に実現させちゃうんだろうな。
  • という感じでマハビルさんは現在200の村でワイヤレスネットワークを利用して数々のプロジェクトを実施しています。日本のちっちゃいスケール感に飽きたら是非訪れてみてください。防寒具とトレッキングシューズは忘れずに。